本当の強さを極めるのが武道だ!!


今回は、日本の武道について語ります。

えっ?私は何かやってるのかって?

そうですねぇ、若い時に空手はやったかな・・

通信教育やけどね。ズコッ!(ふる~)

冗談はさておき、実際は少年時代にヌンチャク振り回してブルース・リーの真似をしたり、ジャッキー・チェンの蛇拳の型を練習してた程度です。

私は格闘技は観るのも好きで、K-1とか総合格闘技ブームにもガッツリ乗っかってました。

在りし日のアンディ・フグに握手してもらった良き想い出もあります。

もう20年以上も前になりますか・・・

そろそろ本題へ。

前に武田鉄矢さんがラジオ番組で「武道は殺人の訓練をしながら人の生きる道を悟ろうとする、実に摩訶不思議なもの」と形容しておりました。

なるほど確かに、刀とか弓は元来人や動物を殺す為の武器ですな。

それらを扱う術がいつしか禅の思想も加わって、剣道や弓道という武道へと発展したのですから不思議なもんです。

ちなみに私は空手発祥の地、沖縄に住んでいながら空手のことはよく知りません。

地元民なら空手の型の一つくらいできないと、とも思うんですけどね。一応、学校で習いはしましたが。

私は以前、「沖縄空手の達人は本当に強いのか?」という疑問を持ったことがありました。

正直、極真空手には敵わないだろうと・・・

しかし、その疑問は「ジャイアント馬場は本当に強いのか?」とか、「郷ひろみの歌は上手いのか?」という問い同様、愚問であることに、時間が経ってから気付きます。

なぜなら武道の本質とは、力比べや相手を制することではなく、己を制すること。

詳しく言えば、心・技・体の向上に精進して、「恐れ」という弱い感情をどれだけ制御できるか、ということではないでしょうか。

己に勝ってこそ一流になれるというのは、どの世界でも一緒ですよね。

こういう話をすると、19年前に行われた船木誠勝対ヒクソン・グレイシーの伝説の試合を思い出します。

結果は、ヒクソンのチョークスリーパーに船木は沈みましたが、私は試合結果よりも、試合前のヒクソンの様子がとても印象に残ってます。

入場から殺気ムンムンだった船木に対して、ヒクソンはいたって普通。

眉一つ動かさない素の表情は、かえって異様な迫力を感じさせました。

それはおそらく、日常においていつでも死ぬ覚悟ができている者の強さ、つまり己を制した者の迫力だったのでしょう。

もしや船木は戦う前からヒクソンの幻影に囚われ、その迫力にのまれてしまったのかも知れませんね。




合気道の達人、塩田剛三が生前、「合気道で一番強い技は、自分を殺しにきた相手と友達になることだよ」と弟子に言ったことがあるそうです。

私はこの言葉にとても感銘を受けたと同時に、これは真理だと思いました。

なるほど究極の強さとは己を制するだけに留まらず、相手と和合することなのか・・・

自分を殺しに来た奴と友達になれる人はそうそういないでしょうが、もし、それを達成するならば当然、

①殺される恐怖に打ち勝つ

②相手を好きになる

③相手に自分を好きにさせる

というプロセスを経なければなりません。

先ほどのヒクソン・グレイシーは少なくとも①には到達し、②か、ひょっとして③の領域まで行きかけてたのかも知れません。

もし、己を制して和合に至ることが武道の目指すところであるならば、私達が日頃従事してる仕事でも、それは共通してることだと思いませんか?死の恐怖を味わうことはそうそう無いでしょうが。

余談ですけど、例えば寿司職人って、とても武道的だと思うんです。

一流の職人ほど寿司を握る所作に隙はなく、魂がこもったその姿勢は見惚れてしまうほどだと聞きます。

よって、一流店を比較しながら、あそこは旨いだの、高過ぎるだの言うような問題ではないと思うのです。

味は勿論ですけど、店の空気感だとか客を迎え入れる店員の心持ち、長年培われた職人の美技など、これらトータルの世界観を客は感じ取るべきではないでしょうか。

なので、店に入った瞬間、店主に向かって「お主・・・できるなっ!」と言い放つくらいの客になりたいものです。まぁ、冗談ですが。

私達も普段の生活に少しでも武道の精神を取り入れたら、より豊かな人生になるかも知れませんね。

・・・ハッ?そうかっ!

普段ソフトに武道を実践しているのが私達一般人だとすれば、ハードに実践していた者達が武士であり、侍だったのではないでしょうか?

つまり彼等は、自ら進んで死と隣り合わせの状況に身を投じ、己を制する荒行をしていた猛者達であったということですよ。

であれば、武道とは決して摩訶不思議なものではなく、利にかなった修行の形態であると・・・?

だからこそ、闘う相手に対しても頭を下げる。

殺されるかも知れないが、同時に自分を向上させてくれる敬うべき相手でもあるからです。

こんな礼儀があるのって、日本だけではないでしょうか?

だからこそ多くの外国人が虜になるのでしょう。

いやぁ~なるほど。私一人で勝手に腑に落ちました。スミマセン。

いつか私も合気道なんかをやってみたい気持ちになったような、ならないような・・・

ダメですな、こりゃ。

以上です!今回も最後まで読んで頂き大変ありがとうございました。

アチョー!を世界で初めて言った偉人ブルース・リーの傑作映画「ドラゴンへの道」は絶対観た方が良いですよ、マジで!
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