長渕剛は沁みる・・心がしみったれるほどに。

今回のネタは取りあげるべきか正直迷いました。

なぜなら私は長渕剛は大好きで、青春時代聴きまくりましたが、ある時期から止めてしまったので、最近の曲は殆ど知らないからです。

そんな私が語ると熱烈なファンの反感を買うのでは?とも思ったのですが、「・・そういえば私も熱烈なファンじゃないか」と改めて気付いたので、胸を張って存分に語らせて頂きます。

ある時期で止めてしまったと言いましたが、それは、アルバム「Captain of the ship」までです。

最初の「風は南から」から「Captain of the ship」までは、だいぶ聴き込みましたが、それ以降の作品は正直、とっつきにくかったですね。

「LICENSE」「昭和」「Jeep」「JAPAN」「Captain of the ship」この5枚のアルバムをリリースした頃が、私にとっての長渕剛の黄金時代です。

この時代の曲は、ひねたチンピラの美学と、彼が元来持つメロディーセンスが、丁度良い具合にブレンドされて、なんとも味わい深いんですよ。

以降は、曲よりも長渕イズムが強くなり過ぎた感で、私は遠退いてしまいました。

ファンの方はよく知ってると思いますが、長渕剛ほど、創る楽曲や歌い方、声質までもが変性した人は珍しいです。

爽やか路線のフォークシンガーとしてデビュー、ヒットも飛ばしましたが、途中、軟派なロックに走りかけたところを一度自ら「STAY DREAM」でリセットします。

その後、目覚めたように「LICENSE」で長渕イズムが開化、一気に成熟されていくんですね。

見方を変えれば、私が黄金時代と呼んだ時代は、現在のスタイルへの過渡期であったと言えるのかも知れません。

私が思うに、この音楽スタイルの大きな変動は、彼の純粋な魂ゆえの、己との激しい葛藤の結果ではないでしょうか。

それで生まれた曲をぶつけるからこそ、コンサートで10万人の観客を共鳴させるパフォーマンスをやれるのでしょうね。圧巻です。

ちなみに私は、何かモヤモヤしたことがあった時に長渕を聴きたくなります。凄くパワーを貰えますね。

やはり、この人が見せる世界は味があります。ドラマで主役張るだけありますよ。

どうでもいい事ですが・・・現在の長渕は筋肉隆々なのに、「LICENSE」の頃は超細かったですよねぇ。

でも、長渕キックを決めるには、あの細さがベストですね。今の身体ではマジ過ぎてダメです。

長渕剛の楽曲は聴くだけでなく、ギターで弾くのも楽しいですよ。初期のものは特に。

「巡恋歌」「夏祭り」「顔」「素顔」あたりを私はよく弾きましたが、「顔」のスリーフィンガーなんて凄いですよね。

あれ、本人が弾いてるんですか?超上手いんですけど。

自分の演奏を録音しても、なかなかあの音に近づけません。

腕が悪いのか、ギターが悪いのか、それとも機材が悪いのか・・?多分全部でしょうな。

あと「巡恋歌」はハープの入門曲としておススメです。

一応、オリジナルをマスターした後に、92年バージョンの「吹き散らし奏法」をトライしてみて下さい。

そう言えば最近、ハープ吹きながらアコギ弾くメジャーなアーティストっています?ゆずくらいですか?

時代は繰り返すと言いますが、フォークソングが再び流行ることを願います。

それでは、長渕剛の黄金時代の中から、みなさんにお薦めしたい名曲を紹介したいと思います。




「電信柱にひっかけた夢」

こういう「夢破れた田舎者の痩せ我慢」を歌わせたら長渕の右に出る者はいません。大東京の喧騒前の静寂さが壮大に目に浮かびます。

「東京青春朝焼物語」

上京してきた男女が大都会で揉まれる覚悟を決める物語ですが、暮らしの中心にある「地道」という尊さを分からせてくれます。

「裸足のまんまで」

これも長渕が得意な「チンケな男の美学」が味わえます。特に「しみったれる」というワードを3回連発する所はたまりませんね。シンプルなバンドサウンドも最高です。

「MOTHER」

名曲です。母親を題材にした曲は世の中にいくつもありますが、これほど泣かせる曲は、なかなかお目にかかれません。

「呆けた母ちゃんが~」という始まりにもハッとさせられますが、「どれだけ人を愛しても、愛し抜いたとしても、母親の体に戻ることはできない」この歌詞には号泣しました。

「Captain of the ship」

これはもう、凄まじいの一言です。なんですかこの、血沸き踊るテンションは?こんな曲誰にも歌えないですよ。純度100%、長渕イズムの結晶です。ここぞという時に根性入れるにはもってこいの曲ですね。

いかがでしたでしょうか?長渕剛をあまり知らない方も是非、これらの曲を聴いて頂きたいですね。

他にも名曲は数多くあるので、今までのアルバムを通して聴き込んだら、人生のターニングポイントになる曲に巡り会えるかも知れませんよ。

それほど長渕剛の作品には魂が宿っています。

余談ですが、私は昔、彼のデビュー前のデモテープを持ってました。

数曲カセットテープに吹き込まれていたのですが、世に出てる曲は無かったと思います。

これって結構貴重ですよね?ファンの間では出回ってるのでしょうか?

大事に保管しておけばよかった・・・激悔!

今回も最後まで読んで頂き、大変ありがとうございました。

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