私は幼い頃おとなしい性格で、
運動も得意な方ではありませんでした。
小学校時代の体育の成績は5段階の3、
50m走や走高跳びをさせても人並み以下、
中学のバスケ部でもレギュラーに選ばれたことは一度もありません。
そんな冴えない私が中2に上がった頃、こんな目標を立てます。
チームメイトの誰よりも高く跳んでやる
バスケで活躍するのは無理だと悟った私は、この一点のみに全集中、
自己流でバネをつける練習を始めたのです。
すると、なんということでしょう!
あれよあれよとジャンプ力がつき始め、
そのうち目標達成するどころか、
走高跳びの学校代表内定者と急きょ選手交代させられる事態にまでなったのです。
そして、翌年には走高跳びで県地区大会2位、
その3年後には三段跳びで県大会優勝と全国インターハイ出場、
おまけに30年間破られない県高校記録まで樹立することができました。
この、私の青春を劇的に変えるキッカケとなった、
バネをつける練習法を今回はみなさんに紹介します。
一応、私はプロのトレーナーではないので、
効果の科学的根拠を説明できないこと、
やり方がシンプル過ぎて拍子抜けするかも知れないということ、
はあらかじめ御了承下さい。
それでは具体的なやり方について説明しましょう。
まず、
頭上に目標となる物(私の場合は自宅天井の蛍光灯カバーでした)を決め、
その場で両脚ジャンプを10回連続で行い、
その目標物を両手で触ります(指先だけでも可)
その際の膝を曲げる角度とか、腕の使い方とかまでは限定しません。
とにかく、効率よく目標物を10回連続で触れる跳び方でOKです。
これを3セット行いますが、馴れるまでは1~2セットでも構いません。
セット間の休息時間も、息が整うなら適当でいいです。
そして、ここからがミソなのですが、
必ず両手で10回触れるまで跳び続けること。
つまり、10回全て触れたら10回で終わっていいのすが、
途中1回ミスしたら11回、3回ミスしたら13回跳ばなければならない、
というルールで行います。
当然、目標を低くすると楽勝ですし、
高くしても永遠に終わらない地獄になるので、
3セット中、5~6回ミスするくらいの高さがベストでしょう。
最適な高さの目標物がない場合は、
跳ぶ回数を若干調整したり、
手のひら全部で触るとか、
条件を色々変えるのもアリです。
実際やってみると分かりますが、
疲れがピークの3セット目になると、
届くと思ったのに届かない現象が起こり始め、
同時に何回跳ばなきゃならないんだ?
という不安が襲います。
肉体的にも精神的にも追い込まれながら、
歯を食い縛って跳び続けるところに、
この練習の価値があるのです。
そして、この練習は必ず毎日行って下さい。
行う時間帯までは問いませんが、私は夕飯の前にやってました。
毎日続けるうちに必ずバネがついてきて、
最初より楽に目標を触れるようになってくるはずです。
そうしたら少し目標を高くしたり、
回数やセット数を増やしたりと、
工夫しながら常に自分を追い込むようにしましょう。
もちろん無理するのはダメですが、
継続は本当に力になりますからね。
なお、行う場所については特に指定はしませんが、
屋内のなるべく硬い地面の上で裸足で行う。
私はこれが一番効果が期待できると思っています。
難しければ屋外でシューズを履いてやっても構いませんが、
地面が荒れていたり、石があったりすると危ないので注意して下さい。
ここまで読んだ人は、
なんだ、大した方法じゃないな、
と拍子抜けしたかも知れませんね。
でも、私は実際この方法で基礎的なバネが身に付き、
その後の専門トレーニングをこなす為の土台になったことは間違いありません。
今思えば、練習を始めたタイミングも良かったんだと思います。
中2といえば成長期の終わり頃で、
身体が出来上がる最終段階ですから、
いい刺激になったのかも知れません。
もちろん、とっくに成長期を終えた人にも、
この練習の効果はあると私は思ってます。
もし、今の私がもう一度これをやるか?
と言われても絶対やりませんけどね(笑)
以上で終わりますが、最後に一言。
スポーツの世界では持って生まれた才能には勝てない、
という見方も確かにあります。しかし、
誰よりも夢中になれる人こそ最強。
私はそう思ってます。
中2の頃の私は学校の誰よりもバネをつけることに夢中でしたし、
誰よりも目立ちたかったし、モテたかった。
あなたもどんな不純な動機でも構わないので、
大いに夢中になってください!
最後まで読んで頂き大変ありがとうございました。