サプリでバネをためる【クレアチンローディング】とは?

最近アスリートの間で認知されつつあるクレアチンローディングをみなさんはご存じですか?

これは一言でいうと、

クレアチンを筋肉中に一定量蓄えれば、瞬発力を最大限に発揮させることができる

というものです。

???それって怪しくない?

ひょっとして薬物?

安心して下さい。ヤバいものではございません。

クレアチン関連のサプリについても、

国際スポーツ栄養学会は「高強度運動能力を増加させるという点で最も効果的」だと公言してますし、

数々の研究によってもその効果は実証されています。

ということは、瞬発力そのものが記録に直結する、

陸上競技の短距離種目、跳躍種目、投擲種目の選手にとって、

このクレアチンはとても強い味方になる訳ですね。

そこで今回は、三段跳の元沖縄県高校記録保持者で中京大学体育学部卒の筆者が、

クレアチンの概要や効果、クレアチンローディングのやり方等について、わかりやすく解説していきます。

これらを理解した上で正しくクレアチンを利用できれば、試合でのパフォーマンスはもちろん、

普段のトレーニングでも大いに効果が期待できますので、ぜひとも最後まで読んで下さいね。

そもそもクレアチンって何?

クレアチンとは、体内で合成され、筋肉や脳・神経細胞に蓄えられている有機酸の一種で、エネルギーが必要となる全ての身体プロセスに関与しています。

大部分がリン酸と結合してクレアチンリン酸(CP)となり、筋肉が収縮する際にエネルギーとなるアデノシン三リン酸(ATP)の再生に利用されることから、高強度で瞬発的な無酸素運動のエネルギー源となります。

体内に存在しているクレアチンの量は約80~130gで、1日に消費される量は2g程度ですが、高強度の運動をする場合は更に消費量は増えます。

もともと体内で合成される上に、赤身の肉や魚等の食品からも摂取できる自然の成分なので、日常生活で不足することはありません。

しかし、クレアチンを多く含む豚肉や魚を1kg食べたとしても4~5g程度しか摂取できない為、激しい運動やトレーニングで消費量が多い人はサプリメントで摂取するのが一般的です。

ちなみにクレアチンは、一定レベル以上摂取しても尿と一緒に排出されます。

クレアチンの効果と働き

クレアチンは高強度で瞬発的な無酸素運動のエネルギー源となるので、筋肉中に一定量のクレアチンが蓄えられていれば、瞬発系のパフォーマンス力を引き出す効果が期待できます

瞬発系とは、例えば全力のスタートダッシュやジャンプ、バーベルをMAXで持ち上げるような運動のことですね。

ちなみに、クレアチンそのものは筋肉の構成要素とはなりませんが、エネルギー供給をサポートすることで高強度のトレーニングを可能にするので、結果的に筋肉量を増やしたり強化することにも大いに貢献します。

つまり、クレアチンを摂取すれば試合本番でのパフォーマンス力を引き出せることと、普段のトレーニングで筋力を強化できるという両方のメリットがある訳です。

その他にも、グリコーゲン合成が上昇したり、リカバリーが向上するという効果も期待できます。

効果的なクレアチンの摂り方

クレアチンは、糖質を摂取した際に分泌されるインスリンの作用によって吸収率が高まるので、糖質を含むプロテイン等と併せて、食後やトレーニング後に摂取するのが最も効果的です。

注意点は、クレアチンを摂取すると筋肉中の水分量が増え、血液中の水分が不足して筋肉がつりやすくなる可能性があるので、十分な水分と一緒に摂取する必要があります。

また、カフェインはクレアチンの効果を弱めてしまうので併用は避けましょう。

クレアチンローディングのやり方

クレアチンを筋肉中に一定量蓄えるには、下記のような短期的、中期的、長期的な方法があります。

【短期的】サプリで1日20gを4~5回に分けて摂取することを5~7日間継続する。

【中期的】サプリで1日20gを4~5回に分けて摂取することを5~7日間継続した後に、1日2~5gを継続して摂り続ける。

【長期的】サプリで1日3~5gを28日間以上、継続して摂取する。

短・中期的に摂取する方法が一般的に「クレアチンローディング」と呼ばれ、長期的な方法は「非ローディング」ということになります。

どの方法でも筋肉中のクレアチンは十分なレベルに達しますが、短・中期的なローディングは消化器官の不調で下痢などを引き起こす可能性があるため、身体への負担が比較的軽い、長期的な非ローディングがおすすめです。

クレアチン関連のサプリにはいくつかタイプがありますが、数多くの臨床試験の実績があって安全性が広く認められている、クレアチン・モノハイドレート(クレアチンー水和物)タイプが最良でしょう。

あとがき

クレアチンについて一通りお分かり頂けたでしょうか?

このメリットを考慮すれば、利用しない選択肢はないやろ!って思いませんかぁ?

もちろん、日頃のトレーニングがあって初めて効果を発揮するんですけどね。

さぁ、大会本番に向けて上手にクレアチンを活用して、ぜひとも上位入賞、最低でも自己新更新を目指してファイトですっ!

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